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インタビュー「僕のルール・私の理由」

世界の子供にワクチンを・・・JCV

東京、銀座のおしゃれな並木道に、ミエルという名前のドーナツ店があります。たくさんドーナツを買ったとき、通常では紙製の箱で包装しますが、お客さんが簡易包装を希望すると、ワクチン1本が寄付されます。このあったかいルールがどうやって生まれたのか知りたくて、お店をたずねてみました
株式会社ミエル 代表取締役社長 田中 洋一さん 銀座本店 店長 津碕 加奈絵さん

 

ルール:エコロジーにもつながって、 みんなが無理なく実行できる。 「NO BOX 1ワクチン」

オリジナルのルールは、どんな風にはじまったのですか?

津崎さん:

ある日、社長から電話があって、こんなことをはじめようと思う!と相談を受けたんです。社長は、ルール自体も自分で作り上げていましたし「NO BOX 1ワクチン(ノーボックス、ワン・ワクチン)」というフレーズまで考えていて、ちょっとびっくりしました(笑)。でも、このやり方だったら私たちもお客さまも、無理をしなくてできそうだったので、私も素直に受け入れることができました。

それからすぐにルールをはじめて、現在では東京や神戸、大阪などの全店舗でこのルールを実施しています。お客さまへのお知らせについては、押しつけにならないように、でも関心のある方にはきちんと気づいていただけるようにしたいと考えていました。ですから、レジのそばに置いている告知のポップも、あまり大きいと強制的と思われてはいけないので少し控えめにして、イラストなども手書きの自然なイメージのものを採用しました。私たちのお店の紙の箱は、真っ赤でかわいらしく、それをお客さまが持って歩いていただくとお店の宣伝にもなるんです。ですからちょっと残念な気持ちもあるのですが、ワクチンを届けようというお客さまの気持ちが嬉しいですし、私たちもそれがとてもとても気持ちがいいんです。

この店舗は開店したばかりですが、すでに実施している他店舗ではワクチン活動の反響も大きく、私たちのやりがいにもつながっています。社長はいつも「ドーナツを売るだけじゃなく、プラスアルファをお届けするように」と言っています。このルールは、それを具体的に実行するひとつのスタイルになっているように感じます。

写真1
理由:事業が軌道に乗ったとき ふと考えた。 仕事の目的って、なんだろう

どうして、このルールを作ったのでしょうか?

田中さん:

実を言うと、ドーナツ店をはじめた頃からなにか社会貢献をしよう思っていたわけではないんです。今、会社をはじめて3年目なのですが、最初は事業を軌道に乗せることばかり考えていました。少しずつ経営が安定し、それまでを振り返ったとき「ここまでこれたのは、いいスタッフに支えられていたからなんだ」と、はっと気づきました。お客さまにじかに接するスタッフが、うちの商品であるドーナツに愛情と誇りを持ってくれているからこそ、こうして順調に進んできたんだと。スタッフに対して感謝の気持ちでいっぱいになりました。

そこで、事業主である自分の仕事の目的って、なんだろう?と改めて自分に問いかけてみたんです。そうして考えていくうちに、ここで働いてくれているスタッフを幸せにすることが、自分にとっての目標である、という結論に至りました。スタッフが幸せならば、彼らが接するお客さまや友達、家族も幸せな気持ちにしてくれると思うんです。私たちの会社は、巨大な利益を生み出すこともできないし、巨額の寄付をすることもできないでしょう。けれど、こうした幸せな気持ちを1つずつつないでいくことで、なにか社会貢献ができるんじゃないかな、と思うようになりました。

写真2

社会貢献についてはインターネットなどでいろいろ調べて、多くの人がさまざまな種類の支援を求めていることを知りました。でも私自身にとっては、まずは「子どもの命そのものを救う」ということが最も必要な支援だと思いました。信頼ある機関を通じて、支援したいと思っていたときにJCVと出逢い、すぐにどんなルールにするかも思い浮かびました。

支援活動は、 自分自身が充ち足りてから はじめればいい

ルールをはじめて、なにか変わったことはありますか?

津崎さん:

うちの会社では「BE HAPPY」という言葉を大切にしています。アルバイトさんのためのマニュアルでも、会社の理念を伝えるために「お客さまのHAPPY、スタッフのHAPPY」について書いていたのですが、ワクチンの活動をするようになって、もうひとつ「社会のHAPPY」という項目を増やしました。ワクチンの活動に参加するようになって、スタッフの意識も変わってきたように思います。

日々の暮らしで幸せだと感じるときは?

津崎さん:

うちのお店で、小さな子どもさんがかわいい手でドーナツを食べている姿を見るときかな。

充実した日々を過ごし、幸せに生きるためには、なにが必要だと思いますか?
また、誰かのために、何かをしたいと思っている人へメッセージがあればお願いします。

田中さん:

幸せって、今現在の自分自身に対する感謝の気持ちによって満たされるものだと思います。もしも幸せというものが、仕事やお金といった外的要因で充たされるものだとしたら、いい仕事やたくさんのお金がない人は幸せでないことになってしまいますよね。幸せであるかどうかは、自分にゆだねられているとも言えると思います。

自分の内側から湧き出てくる感謝の気持ちが自分を埋め尽くし、その気持ちが溢れ出るようになったとき、人は他人のことを思いやれるようになったり、優しくできるようになったりするのだと思います。ワクチンへの寄付や社会貢献は、そういう気持ちから自然と生まれてくるものかもしれません。

miel[BAKED DONUT]
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